珈琲豆達、農園の紹介



たった一つの豆を選ぶ為に、一体、何千kgの豆を無駄にしてきた事でしょう。
たった一つの焙煎法を得る為に、一体、何万回の焙煎をして来た事でしょう。
たった一杯のコーヒーの為に、一体、何人の人の手が加えられた事でしょう。

どんなに心を込めて煎っても
豆が悪ければ美味しくはなりません。
どんなに良い豆であっても
焙煎がダメなら美味しくはなりません。
豆と焙煎そのどちらも
大切です。

ここでは、その、自分の子供の様な、命の様な、「大切な大切な豆達」をご紹介致します。
使用している豆に関しては、出来る限りの情報を提示致します。そして、
出来る限り、人の手が沢山加えられたコーヒー豆をお届けしたいと思います。





コーヒーは、昼夜の激しい寒暖差により、甘味が熟します。大量生産・機械化の為に低地の平地で栽培される豆が多くを占めるようになってきましたが、本来、コーヒーは機械が導入できないほどの山岳地帯の高地で栽培されなくてはなりません。また、完熟豆のみを手摘みし、天日で乾燥させることによってのみ、より熟成した甘味を保つことが出来ます。出来る限りの在来農法で栽培された高地産の豆のみを選んで使用しています。

原種豆について

古くから珈琲豆は、大量生産の為、品種改悪が進められ、現在では、栽培に手間のかからない低質豆(ロブスタ種)との交配種が大半を占めるようになりました。それらの豆の多くにはロブスタ臭と呼ばれる独特の臭みと雑味と言う濁り味があります。日本ではロブスタ種をアイスコーヒーに使用してきた歴史があり、この雑味を「こく」と謳われ、信じられてきました。しかし、珈琲発祥の頃から、手間ひま掛けて守り続けられたアラビカ原種(ティピカ種・ブルボン種など)には、雑味など無く、ただ、フルーツの様なきれいな甘味と酸味、そして、豊かなフレーバーがあるだけなのです。
原種豆(ティピカ種、ブルボン種)、あるいは限りなく原種に近い状態のもの、あるいは概ね品種を特定できるものなどの中から、出来る限り、交配種臭さの無い純粋な味の豆を選んで使用しています。

ムンドノーボ種:原種ブルボンと原種の流れを汲んだスマトラ種の交配種。この品種の出現により、ブラジルは世界の珈琲大国となり、ブラジルと言えばムンドノーボの味が代表的な味になりますので、ブラジルにおいてはヌンドノーボ種(この品種100%と特定できるもの)に関しては、原種にもっとも近い存在として、スペシャルティコーヒーに数え上げられています。しかしながら、スペシャルティコーヒーの評価基準が国際化して来た今日においては、やはりブラジルにおいてもブルボン種の評価点は非常に高いものになってきています。



リーファーコンテナ輸送豆について


長い船旅で輸送される間に本来の旨味は半減し、日本での保存によって夏を過ぎる頃には旨味は又半減・・・と言うのが今までの日本の生豆事情の常識でした。リーファー(クーラー付き)コンテナによる定温輸送、日本での定温保存によって、豆本来の旨味がカップの中に表現され、いつまでもそのおいしさを保つ事が出来るようになりました。リーファーコンテナ輸送の豆のフレッシュさ芳醇さまろやかさは、夏を過ぎた時により違いが出て来ます。リーファーで運び込まれた生豆は、本当に新鮮で華やかさのある素敵なコーヒーに仕上がります。カップオブエクセレンスもリーファーコンテナで輸送して欲しいと切に願います。

当店でリーファーコンテナ輸送の豆は、ケニア キリニャガ・コロンビア アンデスコンドル・ブラジル グアルダ・ボリビア セナプロックの4種類です。


カップオブエクセレンスについて


カップ オブ エクセレンスとは、生豆の国際エキスパートのグループによって、
その国の特定の年の最高のコーヒーと選ばれた豆にのみ与えられる称号です。

カップ オブ エクセレンスは 何が特別なのでしょう?
素晴らしい品質のコーヒーは極稀にしかありません。称号を勝ち取るコーヒーは、栽培される地域の固有の特徴を備えていますが、全てが職人芸の手作りによりユニークな特性が高められるのです。更に完全に熟したチェリーだけを注意深く摘み取る事により、際立つ高品質のスペシャルティコーヒーだけがもつ、口に含んだ量感、心地よいアロマと活き活きとした甘さが引き立つようになります。


どのようにして選ばれるのでしょう?

生産国の国中からコーヒーの生産者は一年に一回開催される3段階のコンペンションにサンプルを出品します。コンペティションに参画するロットは、第一段階はスペシャルティコーヒーの最低品質基準に達しているかの確認のフルイにかけられます。フルイにかけられます。フルイにかけられたコーヒーは、国内審査員による「目隠しテスト」でトップグループを選び出し、そして最終的に3日間にわたるコンペティションを経て、国際審査員が「最高の中の最高のコーヒー」に対し「カップ オブ エクセレンス」の称号を授与します。

誰が審査員になるのでしょう?

カップ オブ エクセレンスの国際審査員は唯一によって選ばれるのです。多数の国々および当該開催国からのコーヒー味覚審査のエキスパートで構成されます。コンペティションのそれぞれの国際状況を勘案して、通常は広範囲にわたる経験豊な24人が選出されます。国際審査員は米国、欧州、日本、カナダ、オーストラリア、ブラジル、グアテマラ、ニカラグアから選抜されます。国際審査員の共通要素は卓越した品質審査技量と、素晴らしいコーヒーを愛し評価できる事です。

いくつのコーヒーがカップ オブ セレクションの商号を授与されるのでしょう?

格式の高い名誉ある称号を与えられるコーヒーのロット数は、参画・出品されたコーヒーの品質レベルで決まります。条件を満たす品質基準は非常に厳しいので、ほんの一握りのコーヒーが名誉を勝ち取るのです。

カップ オブ エクセレンス の称号を勝ち得たコーヒーはどのようにして販売されるのでしょう?

これらの称賛されるコーヒーは、コーヒー輸入会社やロースターに対し公開国際インターネットオークションを通じて販売されます。最高販売を提示した者が、コンペティションに出品された当該ロットの全量を買い取ります。

カップ オブ エクセレンスを勝ち取ったコーヒーを誰が買うのでしょう?

世界のトップクラスのコーヒーが持つ、複雑で奥行のある風味の特性を評価できる味覚を持つ世界中のコーヒー愛好家がこれらのコーヒーを買い求め風味を楽しみます。これらのカップオブエクセレンスコーヒーを買うロースターは、顧客に最高の品質のコーヒーを提供したいからなのです。カップオブエクセレンスを勝ち取った農園の全てのロットがカップオブエクセレンスのコーヒーと言うわけではありません。ある限られた少量のロットのみに与えられるものです。そのロットの麻袋には必ず、カップオブエクセレンスのロゴが入っています。

現在、取り扱っているカップオブエクセレンス受賞豆は、コロンビア ヴィラカタリ−ナ。
ナチュラルコーヒーのカップオブエクセレンスに相当する品評会選出豆は、ブラジル カルモエステート。
エチオピアのカップオブエクセレンスに相当する品評会選出豆は、E CAFE GOLD イルガチェフェG1。


Qオークション豆について




現在、高付加価値(プレミアム)コーヒー等の高品質豆グルメコーヒーがあり、その中にはスペシャルティコーヒー協会認定(基準は各国によってまちまちです。)の豆スペシャルティ(欧州ではスペシャリティ)コーヒーがあります。ちなみにSCAJ日本の協会によるスペシャルティーコーヒーの定義は、
1.消費者の手に持つカップの中の、コーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しい評価して満足するコーヒーであること。
2.風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの味覚で消えていくこと。
3.カップの中の、コーヒーの風味のが素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの種子からカップにいたるまですべての段階において、一貫した体制・工程で品質向上策、品質管理が徹底していることが必須であるとなります。日本は消費国なので、消費者が液体としての評価をした場合の定義と言う事になるようです。

生豆としてのグルメコーヒーの定義は、概ね以下の様なものです。
@ 品種がアラビカ原種100%・又は、改良品種であっても品種が特定できるもの。
A 農園、極狭い範囲での産地が限定され、山岳地帯の高地・火山灰土壌など最適の環境にあるもの。
B 在来農法。つまり、栽培・精製の段階に手抜きのないもの。その結果として、味に個性をもち、スタンダードな豆と一線を画す純粋でクリアな香味をもつもの。これらの条件をほぼ適えた豆を「グルメコーヒー」と呼んでいます。

では何故、これら特別な名前を持つコーヒーが現れたのかと言いますと・・昨今の生産性重視のコーヒー栽培の結果として、

@良質だが病害虫に弱く手間のかかるアラビカ原種に、病害虫に強い低質のロブスタ種がかけ合わされ生まれたハイブリット種の出現。
A本来コーヒーの甘味は昼夜の寒暖差の激しい山岳地帯の高地でなければ育まれるものではないが、 機械 化 の為に低地栽培が盛んになった。
B元来農産物であるコーヒーは、産地が大きくなればなるほどその出来栄えにばらつきが生じる。しかし、大量出荷の為には、出来栄えの異なる各地の豆を混載するしかない。
C結果として、甘味がなく、ロブスタ臭・(雑味)濁り味・酸っぱ味・焙煎の過程で生じる焦げ味などを持つ、およそ本来の美味しさとはかけ離れたコーヒーが生産されるようになリ、それら大量生産の豆と区別する為にグルメコーヒーなどの特別な呼び名が必要になってきました。



嗜好品の枠の中にあるコーヒーには、誰が飲んでも美味しいと感じる商品は存在しませんが、多くの人から支持される味の傾向は存在します。
基本的なコーヒーの良し悪しは、甘酸っぱい香りがあり、味に幅があるものほど良いものであり、にごり・渋み・酸味が強く出ているものや、臭み(ロブスタ臭を含む)を持つものを下級品と評価します。

味の評価基準


酸味・甘味・香りなどの各ファクターを官能検査(カップテスト)により強弱分類することから始まります。

生豆外見
COLOUR BLUE−GREEN GREEN G−WHITE WHITE
DEFECT BLACK−BEANS FERMENTANDO BROKEN UNRIPED
SCREEN SC−18/19 SC−18 SC−17/18 OTHER
TOTAL

焼豆外見

色つや
煎りムラ なし あり 多い
ハゼ

カップテスト

香り
甘味
酸味
なし

以上の最低限度のチェックに、もう一つ重要な項目を加味して、グルメコーヒーは探し出されていきます。
それは、香りや甘味の良し悪しだけでなく、それがどのようなものかと言うものです。
しかしこれは、産地によってファクターごとの品質が一定しない為に、どれが良いかという統一した答えは存在しないと言われています。


SCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)の規格でスペシャルティコーヒーとは?

スペシャルティグレイド
プレミアムグレイド
コマーシャル

の3つに分類

@グリーン検査 350g中の欠点数の有無

カテゴリー1 完全黒豆、完全発酵豆、コッコ(乾豆)など
カテゴリー2 部分黒豆、部分発酵豆、欠け豆など

スペシャルティグレイド カテゴリー1が一つも含まれない。カテゴリー2は4点以下。
プレミアムグレイド カテゴリー1、2の合計が8点以内
コマーシャル

Aこの後、焼き豆100g(焼き精度を一にする)

クエーカー(未成熟豆が焼けた時に白っぽくなったもの)の数

スペシャルティグレイド
一つも含まれない。
プレミアムグレイド 3個まで。
コマーシャル


B焙煎後8時間〜24時間以内にカッピング。

スペシャルティグレイド 84点以上
プレミアムグレイド 80点〜84点
コマーシャル 80点未満

7.25gの粉・TDS150ppm〜250ppmのボルビックなど150ccの湯(92〜98度の沸き立て)
コーヒー液のTDS1250ppm
ローストレベルは数値として規定。

フレグランス・アロマ:豆の状態での香り、挽いた時の香り、お湯を入れた状態での香り。
柑橘系の爽やかな香りとチョコレートのような甘い香りを高評価

スウィートネス:1Lの水に5gの砂糖の甘味を基準にジャッジ。


フレーバー:鼻に抜ける香り。柑橘系の爽やかな酸味、チョコレートのような甘い香りは高評価。
インドネシアの土臭などは、オリジン特有の香りと評価。

酸味:柑橘系・フローラル系・ハーブ系の香りと共に感じるものを高評価。

こく:滑らかさ、濃厚さ、味の膨れ具合、甘残量。冷めた液に出てくる甘い香りを伴う
(口に入れた瞬間は水っぽく感じ、後からじわっと甘味を感じるもの)ほど高得点。

アフターテイスト:味のきれと広がり。長くコーヒー感(甘い部分のみ)が残るもの程高得点。

バランス:バランスの評価。



コーヒーの基礎知識


@アカネ科の常緑樹で、生育可能地域は、南北緯度25度までの熱帯・亜熱帯地方のコーヒーベルト(コーヒーゾ-ン)と呼ばれる地域です。

A生育条件は、平均気温18〜24度で、気温の年較差の少ないところがよいが、1日の気温較差の激しいところほど良質な豆が出来ます。年間雨量は1600mmから2000mmあり、充分な日照があることが望ましいとされています。

B植え付けて3年目にジャスミンのような香りのする白い花を咲かせます。実は、2個一組になっているものをフラットビーンズ、1個だけのものをピーベリーと言います。

C精製法は、水洗と非水洗の2種
収穫した果実から外皮・果肉・内果皮・種皮などを除去し、商品価値を持つ生豆に仕上げる工程を精製と呼びます。この精製法は大別して水洗式と非水洗式(ナチュラル)があります。水洗式の豆は、スコールの多い気象条件の見返りとして豊富な水量を利用した処理法で、豆がきれいに仕上がります。非水洗の多くは、自然乾燥にする為、自然環境の影響を受けやすく、品質は不安定ですが、円熟した味のコーヒーとなります。

D芳香・香味
コーヒーの香りは焙煎の熱作用によって生じます。現在わかっている芳香物質は1974年西ドイツシンポジウムにより約500種類とされています。
1820年ドイツRUNGEがコーヒーよりアルコール、冷水物質(カフェイン)を発見しました。
カフェインの濃度は、焙煎によって豆の水分が減少すると一旦は高くなりますが、178度で昇華作用をおこす性質の為焙煎中に焙煎機の内壁や回転スクリューに晶出します。従って、焙煎温度が高ければ、カフェインは少なくなります。コーヒー液を室温まで冷ますと濁るのは、脂質がグリース状になる為で、長時間熱した時の濁りは、たん白質が加熱によって凝固沈殿する為です。
煎り豆に含まれるタンニン(3〜5%)の渋みは、上質なものは後から甘味を感じます。これは、上質な緑茶と同じです。生豆に含まれる糖分が焙煎によりカラメル化し、コーヒーの甘味となります。焙煎によりたん白質の一部がアミノ酸となり旨味が形成されます。煎り豆の1.2〜2%のエキス分がコーヒー液に抽出されます。

E品種

コーヒーの品種には、2大品種アラビカ種とロブスタ種、アラビカ種の中でも、3大原種(ティピカ・ブルボン・カツーラ)を人工的に交配させたり、自然交配して現在の様々な品種を構成しています。

ティピカ(TIPICA)
:ジャマイカブルーマウンテンを代表とする品種で、フランス人海兵隊仕官ド.クリュー(1687〜1774)が移植したマルチニークの木を先祖とする品種であり、18世紀の前半に発見されたとされています。
ブルボン(BOURBON):中米ガテマラ、エルサルバドルなどに多く存在する品種で、インド洋上のブルボン島で発見された、ティピカの突然変異種(ブルボン島には、1715年フランス東インド会社がモカより移植)高温乾燥に向いていない為、栽培地は極限られてしまいます。
カツーラ(CUTURRA):ブラジル、コロンビアで多く栽培されている品種で、ブラジルで見つかったブルボン種の突然変異種。寒さに強く隔年の結実。

ブラジルにおける品種の数々

1、NATIONAL/COMMON(TIPICA):1727年ガイアナより。中粒から大粒(長方卵型)
2、RED BOURBON:1859年レユニオン島より。中粒(卵型より丸みを帯びている)
3、YELLOW BOURBON:黄色いチェリーのブルボン種。中粒
4、MARAGOGIPE:1870年発見のNATIONAL種の突然変異種。丸みを帯びた平型で特大。
5、SUMATRA:1896年スマトラより。中〜大粒(長方卵型)
6、RED/YELLOW CATURRA: ブルボンの突然変異種。小粒(卵型)
7、MUNDO NOVO:ムンドノーボ市で発見されたブルボンとスマトラの自然交配種。中〜大粒
8、RED/YELLOW ICATU:1992年品種改良・レッドブルボンとロブスタ交配種。卵型より丸みを帯びた中粒

交配種
3大品種は、イエメンのアラビカ種を起源とした純系種である為、本来のコーヒーの味を受け継いでおり、ロブスタ種と掛け合わせた交配種に比べると、香りこく甘味が多い。
さび病をはじめとする病害虫に強くする為の品種改良によって交配種がつくられ、コロンビアなどは7〜8割が交配種と言われています。

香り 酸味
原種豆 甘い香り
香りの量も多い
甘酸っぱいなど甘味と共にある強い酸味 ブルボンはこくに優れティピカは柔らか
交配種 香りにロブスタ種の臭いが混入。香りの量も少ない 濁った酸味で薄い 味はフラットで薄い・雑味(濁り)芯から焦げた苦味

F栽培地と気候条件

機械化の為に低地の平地で栽培された大量生産の豆と高地産の豆の違い
標高 高い 酸味・甘味が強い 低い 酸味が弱く、味も薄い
地形 山岳地帯 甘味が多い 平坦地 味は薄くフラット
昼夜の寒暖差 大きい 植物としての防御反応により糖質が増える 小さい 甘味に欠ける
土壌 肥沃 こく、甘味が強い 痩せ 甘味に欠ける





コーヒーのGMO


そもそもGMOと品種改良とはどのように異なるのか?という点があります。

GMOの技術を応用するようになってから、生物の種類に関係なく品種改良の材料にすることが可能となりました。従来の交配による品種改良でも遺伝子の組換えは起きており、人工的に起こした遺伝子の突然変異を利用することも可能であります。この2つの異なる点は、人工的に遺伝子を組替えるために、種の壁を越えて他の生物に遺伝を導入することが出来、農作物の改良の範囲を大幅に拡大できるということと、改良の期間が短縮できるという事が異なります。つまり結果ではなく、行程が問題になっているという点が特筆すべき点です。コーヒーに関しましては、現在アメリカ合衆国ハワイ大学内において、コーヒーの遺伝子組み替え作物(内容は不明)を研究中という報告を受けておりますが、実際に商品化された作物の流通は確認されておりません。現在のコーヒー産地は、途上国がほとんどで、金銭的な余裕のない南半球の国々とアジアの一部になっております。こうした中で、国際的に安い価格のコーヒーに多額の研究費用をかけて商品化するというのは、‘費用対効果’の面からいって、割に合わないというのが原因ではないかと推測されます。そのために、一般的には、ロブスタ種とアラビカ種の交配(人口交配)か、アラビカ種同士での交配が行なわれる程度で、この方法によって害虫問題、収穫量などは大きく回避できていると各国で判断されております。GMOの分野で発達した大豆、とうもろこしなどは、単年度植物(種をまいてから1年で収穫できる植物)であり、非常に害虫などに弱い性質を持っております。そして、一人あたりの生産量も膨大な為に少しの品種改良が大きな富と得るため、技術面が発達した経緯がございます。逆にコーヒーの場合、木に実る植物で、コロンビアのような山岳地域であれば、同一面積当たりの必要人員は、大豆の1000倍(同じ面積を収穫するのであれば、1000倍の人数が必要になる)となっています。また、小農家の集まりのために、こうした生産性の問題を考える事が薄いと考えられます。こうした意味からも、コーヒーの遺伝子組み替えは、なかなか進まないのが現状ではないかと推測されます。(大農園を抱えるブラジルにおきましても、GMOの商品化は以前から話しがありました。現在GMOが進んでいない理由は、害虫問題、収穫量の問題対しては、交配によって解決できているというのがそもそもの考えからのようです。たとえ殺虫剤に強いコーヒーなどを作ったとしても、ブラジルの農民は、お金がかかるために出来るだけ殺虫剤を使いたくないという考えがあります。また、機械化が進んだ産地で、多収穫を目的にしたGMOができあがったとしても、機械の大きさの制約があるために現行の品種に優位性があるのではないか?と推測するからです。)

GMO表示の目的
現実に流通し、利用されている遺伝子組み換え農産物は、政府により安全性の確認が行なわれたものであり、表示の目的は、消費者が商品選択のための情報提供によるものである。
表示を行なう食品の範囲
表示を行なう食品の範囲は、一般消費者向けに販売される食飲料品であって、厚生省食品衛生調査会が「組み換えDNA技術応用評価指針」に沿って安全性評価が行なわれていることを確認した遺伝子組み換え農産物が存在する作目にかかわる農産物及び、これを原材料とする製品に限るとされている。

  従来のものと組織、栄養素、用途などは同等である遺伝子組み換え作物が存在する作目にかかわる農作物および、これを  原料とした行程後も組替えられたDNAまたはこれによって生じたタンパク質が存在するもの該当商品が一般消費者向けであること
遺伝子組み換え作物が存在する作目に係る農作物を主原料とする食品であること
上記3点を含んでいる商品に表記義務が発生いたします。

厚生省の見解
GMOに関しては、厚生省から指定食品が制定されており、この指定食品以外の商品の遺伝子組み換え表示に関しては、不要となっています。こうしたことからコーヒーは、不要になりますが、記述をあえて出来るのか?という問題に関しましては、現在世界的に流通しているコーヒーにGMOが存在しないという観点から、「この商品は遺伝子組み換え作物は使用しておりません」と言った表示を行ないますと、他の商品(表示されていないもの)よりも優位であると消費者が受け止める結果を招きます。こうした行為は、公正取引上‘優良誤認’(良いように勘違いされるという意味)とされ、禁止されております。(同様の例は、お米、小麦などがあります。これに関しましても同様に遺伝子組み換え作物を使用していない旨の表示を禁止されています。)

指定食品
高オレイン酸大豆及び、同大豆油及びその製品 豆腐 豆腐加工品 大豆 枝豆 大豆もやし 納豆 味噌 煮豆 きな粉 コーンスナック コーンスターチ ポップコーン 冷凍、缶詰とうもろこし ジャガイモ 醤油 水あめ コーンフレーク マッシュポテト
など  (一部除外品もある)

指定食品は、遺伝子組み換え作物の安全性を確認した上で、商品化しなくてはならない。この安全性の審査は、食品衛生調査会の意見を聞いて該当検査を経たことを公表するとされている。この安全性を確認する以前に商品化した場合には、商品回収命令などマーケットでの流通を規制されることとなる。

アレルゲンに関して
食品衛生法に定められるアレルゲンにコーヒーが入っていないためにこの規制を受けないとされています。アレルゲンは、もともとタンパク質に含まれる物質のために、コーヒーのタンパク質がアレルゲン因子となる可能性はあるのですが、現在までにこうした結果(コーヒーを飲んでアレルギーを起こしたという報告)を報告されていないために、指定食品には入っておりません。(コーヒーの液に関しては、現在こうした報告はありません。ただし、コーヒーの葉にはアレルゲンの報告がアメリカであったようです。)   
  



全てのコーヒーの母なるモカコーヒーについて

珈琲発祥の地エチオピアとお隣の国イエメンで採れる珈琲を「モカ港」より輸出された事から、それらを総じてモカコーヒーと呼ぶようになりました。


一般的にモカと呼ばれるコーヒーには、大きくけて、3種類あります。

イエメンで採れるモカ、マタリ(非水洗のみ)
エチオピアで採れるモカの非水洗式
同じくエチオピアのモカの水洗式 の3種。

コーヒー豆は、種子の部分ですので、果肉を取り除く精製と言う作業が必要になります。その段階で水を使わずに自然乾燥で行うのが非水洗と言う方法です。非水洗は、気候などの環境によって豆の出来具合が左右されやすく、精製の段階で発酵してしまうなど、品質的に劣る場合もございますが、非水洗のモカには非水洗のモカでしか味わえない野性的な風味があります。モカにはモカ臭と呼ばれる独特の香りやワインフレーバーと呼ばれる独特の酸味があり、精製法や産地によって、また違った香味が楽しめます。

現在、昔ながらの製法ナチュラルのモカの品質は、非常に低下しています。珈琲生産は儲からないと言う理由で、コーヒー栽培に力を注ぐ農家が激減している事と、昨今の異常気象などが原因です。元来、自然の力に頼る精製法の為、品質的に劣るものが多かったナチュラルモカですが、品質の良し悪しだけでは語れない独特の風味(精製の段階でおきる発酵臭や独特の甘味、酸味に魅力がありました。しかし、現在では、質の低下により、魅力が失われつつあります。モカは小規模農場で作られる事がほとんどで、それらの寄せ集めで輸出される事が品質の安定の妨げになっています。品質の安定には、より狭い範囲での産地の限定が必要です。



ブルーマウンテン No.1 ウォーレンフォードについて


品種:ティピカ種100%
天日乾燥

ジャマイカにコーヒーが持ち込まれたのは、1728年。当時の総督ニコラス・ローズ卿がフランス領マルチニークから輸入した7本の苗木をブルーマウンテン地区に植えたのが始まりです。標高2256メートルのブルーマウンテンピークを中心に、島の東部を東西に走る山脈。その中腹にブルーマウンテン地区があり、ジャマイカの法律で定められたこの地区でとれるコーヒーだけが「ブルーマウンテン」の称号を与えられます。どんなに品質が良くても、同じテイストを持つものでも、ブルーマウンテン地区以外でとれた豆をブルーマウンテンとして売ることは出来ません。首都キングストンから曲がりくねった山道を車で行くこと1時間、農園に到着。この地区は、世界がうらやむほどのコーヒー栽培に適した自然条件を備えています。日当たり、風通し、降水量、肥沃な土壌、そして昼夜の寒暖差がコーヒーのこくや甘味を育んでくれます。涼しくなってきたと思ったら、あっという間にあたり一面霧に包まれると、それは、ブルーマウンテンミスと呼ばれるものです。この霧が、強い日差しを和らげ、樹木に湿り気を与えます。3月から4月にかけ3日間だけ白い花を咲かせたコーヒーは、緑の実をつけてやがて真っ赤なコーヒーチェリーへと実っていきます。収穫は、11月から3月に最盛期をむかえます。急な斜面に植えられたコーヒーは機械ではなく、完熟の実だけを手摘みしていきます。摘み取ったチェリーは果肉を除去され、コンクリートの乾燥場に広げられ、天日で乾燥されます。そして、2ヶ月間じっくりと寝かせ、硬い殻を取除くと、生豆がようやく顔を出します。粒の大きさ、重さで分別し、手選別で欠陥豆を取除いた後、ジャマイカコーヒー産業公社の最終検査が行われます。その高い品質を保つ為に樽にしっかりと密閉されて、、ブルーマウンテンは、長い船旅を経て、日本にやって来ます。この樽は、リーファーコンテナの様な役割を果たします。

粒の大きさで格付けされた豆は、大きいものから順にNo.1〜3まであります。粒は大きいものほど口当たりのまろやかなコーヒーに仕上がります。

L


コロンビア アンデスコンドル
COLOMBIA ANDEANCONDOR

品種:ティピカ種100% 天日乾燥
リーファーコンテナ輸送・定温倉庫保管
【生産地域】Boyaca県【生産高度】1700m以上【精製方法】ウォッシュド、天日乾燥(サンドライ)【スクリーン】16up

我々が探し求めていた昔ながらのコロンビアマイルド。アンデス東部の小さな村にその豆はありました。その豆は深緑色に輝き、ソフトな甘みと酸味を兼ね合わせた汚れの無いクリーンなテイストを持っています。私たちのアンデスコンドルも今回で、4回目の入荷となりました。今回のアンデスコンドルは、発酵行程により伝統的な手法を取り入れました。近年、コロンビアにおいての発酵行程は、パルピングしたチェリーに水を加え一定時間を置いた後に水洗いするといった方法を取っていますが、今回のアンデスコンドルではその水を加えず、パルピング後のチェリーに残る水分のみで発酵行程を行ないます。それにより、発酵行程のコントロールがむずかしくはなりますが、チェリーの持つ旨みを余すことなくダイレクトにコーヒー豆に伝えることが可能になり、より一層の品質の向上を図ることが出来ました。前年同様、カップは農園毎に行ない、正に「最高級珈琲コロンビアマイルド」を語るに恥じないコーヒーのみを厳選してきました。“Andean Condor Seleccionados”、やわらかく優しい酸味に重なる重厚な甘みと澄み切った後口。

更なる進化を遂げたこのアンデスの秘宝を是非ご堪能下さい。
@



ケニヤ キリニャガ ムシャガラ
KIRINYAGA


品種:ブルボン種100% 天日乾燥
リーファーコンテナ輸送・定温倉庫保管


生産高度 2000m以上
スクリーン グレードAB
品 質 クラス2


ケニア山麓火山灰土壌に育まれ、6週間にも及ぶ「ドライテーブル」と呼ばれる手作業による工程を経て作り上げられるケニアキリニャガムシャガラ。映画「愛と哀しみの果て」で登場するコーヒープランテーションの様子と今も変わらぬ姿で生産されています。昔ながらの味を守る為、昔ながらの手作りの良さを守り続けています。丁寧に丁寧に天日乾燥された豆だけが持つ、柔らかでたっぷりの旨味。貧しいからこそ残る「昔ながら」。でも、その「昔ながら」の大切さを改めて感じさせてくれる至極の珈琲と言えるのではないでしょうか。



A



ブラジル ダ グァルダ農園

品種:ブルボン種 ・天日乾燥
リーファーコンテナ輸送・定温倉庫保管


生産者 ジョゼー・マリア・ドミンゴス・ダ・シルヴァ所有農園 ダ・グァルダ農園(400ヘクタール)・エスプラナーダ農園(150ヘクタール) カンピナ・ヴェルデ農園(60ヘクタール)農園所在地 ミナス・ジェライス州カンポス・アルトス市(3農園共に同市)標高 950m〜1100m開花期 9月、10月収穫期 6月〜処理 デスムシラード・チェリー豆(Washed)及び樹上完熟(Natural)乾燥 コンクリート乾燥場栽培品種 多品種栽培、主にブルボン種
独特さを守って 独特さ。この言葉は色々な反応を引き起こす。1つはユニークさの感覚。 ジョゼー・マリア・ドミンゴス・ダ・シルヴァはセラードでは珍しいブルボン種のコーヒー生産者として、このように感じている。ジョゼー・マリアは若い頃、この品種の種を手に入れたことを誇りに思っている。 この生産者は現在66歳で、家族の伝統を重んじている。 妻のアナ・フランシスカ・ダ・シルヴァとの間に、五人の子供がいる。 生産者ジョゼー・マリアは、父が祖父から最初のブルボン種コーヒーをもらった時から、家族代々の価値観が守られていると語る。 「母方祖父は、1964年、父のヴィクトリノ・ドミンゴスが母と結婚したとき、コーヒーの種をあげるから、それを植えなさいと言いました。父はコーヒー栽培を始め、そして成功しました。 弟と私が父の仕事を手伝うようになったとき、父はこの話をしてくれ、今度はお前達の働くときが来た。と言いました。父は祖父からもらったものと同じ種をくれました。私はその種を守り、この品種を絶やさないように、現在150ヘクタールに植えています。」と話す。 病気に弱いコーヒーである。 だから、生産者達はこの品種の栽培を恐れる。 しかし、ブルボンコーヒーは世界各地から注目を浴びている。ブルボンは甘く、軽いコーヒーで、外国市場でうけのいいコーヒーとして際立っている。 彼は2000年度第10回イリカフェ(イタリア)コンクールの世界のベスト・コーヒーの表彰状を誇らしげに見せ、6年前からイリカフェのゴールド・サプライヤーである事も明かした。
社会への関心 氏は環境問題を非常に大切にしている。 しかし、自然への配慮の他に、ジョゼー・マリーアは社会福祉も重視している。 子供たちだけでなく、大人たちの健康にも気をつけている。「託児所を援助しています。非常に大切な事です。」と考えている。 その他に氏は、カンポス・アルトスの市民に職を与える為に、手作業で耕地の管理をしている。 「市民に対し生活の質の向上を助けなければならない」と説く。 農薬に関しては、農場を自分の家に例え、「家をきれいにしておくには、きちんと管理しなければなりませんが、全てに、特に農薬、容器、健康に悪いものにはとくにきをつけています。」門から外 コーヒー生産者は厳しい市場に直面している。生産方法と販売方法が変わり、生産者は「門から外」の作業にも配慮しなければならない。ジョゼー・マリアは、これがコーヒー生産者にとって大きな障害だと考える。「これが大問題です。農家は農家であって、商売人ではありません。私達は、6割は農家で、4割は商売人でなくてはならない、と言う人もいます。残念ながら、現実はその正反対です。品物を上手に売れなければ、収入が減り、赤字になります。私達は、販売講座に参加しています。経済や市場での販売についての幅広い知識が必要ですが、多くの人がこういうことを恐れます」と説明する。「農場にいるときは、好きなことを自由な精神でやります。そこを出て、オフィスに入り、コンピュータの前に座ると、売ることを気にし、売値を知り、交渉が良かったか悪かったかと考えるだけでストレスが溜まります」とジョゼー・マリアは告白する。 多くの生産者と違って、氏は「樹からカップへ」の考え方でいる。氏が自ら商品を精製し、市場にカフェ・ヴィクトリノとして出しているが、カンポス・アルトスでもブラジル国内外でも、とても好まれている。
伝統を守って ジョゼー・マリアは子供達は、1964年に始まった伝統を守ってくれるのが夢だと言う。 その息子は「祖父と父のように、コーヒーの種をもらいたい。」と本インタビューで告白し、伝統を守っていく事に対する情熱と誇りをみせた。(現在、息子は大学の農学部) ジョゼー・マリアは、男が成功するには労働と誠実と善意を基本とすべきと考え、さらにはコーヒーの品質に差を与えるのは、明るさ、謙虚な心と、全てを独特なものにする意思だと言う。
生産 ジョゼーの農園は収穫は機械化されているが、新しい耕地では手作業で行う。コーヒー豆は毎日収穫され、チェリー豆はラバドール(水洗式比重選別機)に移され、樹上完熟豆とチェリー豆が分離される。樹上完熟豆は、乾燥場へ移され、数日置かれる。Washed豆は滑りを取り除いてから、3、4日間干される。最終的に豆は乾燥機に移される。 乾燥は40度以下で時間をかけて行う。その後、コーヒー豆を20日間ほど貯蔵庫で寝かす。「こうして、コーヒー豆が乾燥過程で均等になります」とジョゼー・マリアは説明する。その後、コーヒー豆は脱穀のため、機械に移される。 ジョゼー・マリアによると、カンポス・アルトス地方ではコーヒー園に一般的な病気があまり発生しない。「コーヒーの虫はここでは余り考えられません」と言う。起こる病気はサビ病と菌である。害虫管理に害の殆ど無い粒状農薬を使用している。施肥には農場で生産した有機物を使用している。「藁を準備し、処理して、農場で肥料ができます」と強調する。特別な手入れ ジョゼー・マリアのコーヒーは特別な手入れを受けている。氏によると、生産者は生産に留意しなければならないが、従業員は品質管理を助けなければならない。「主人だけが注意すべきではありません。従業員も一つのロットの種が別のロットに移らないようにしなくてはいけません。これは簡単に起こります。質の低いロットが混ざれば、せっかくの良い物を悪くしてしまいます。乾燥場では分かりません。飲んでみたとき、違いが分かります」と説明する。 ジョゼー・マリアは、コーヒーは管理が難しく、手入れが質に影響すると言う。「コーヒーを作るには、知識と注意が必要です。これがなければ、良質のコーヒーができません。豆は全て発酵のリスクに置かれています」と警告する。 ジョゼー・マリアの耕地では、収穫はコーヒー豆が最も成熟した時期に行われるので、活用率が高い。収穫は通常、豆が赤っぽくなってから行われる。氏によると、収穫期は非常に短いので、効率よくやらなければならない。「コーヒー豆は成熟の状態から、萎んだ状態にすぐ変わります。コーヒーの品種によって、真っ赤、或いは真っ黄色のときに収穫するのが理想的です」と説明する。氏によると、熟して赤い時より、熟して乾燥している時に「摘む」のが良いとのこと。そのため、ジョゼーは青豆の割合が一番低くなった頃まで待ってから、収穫を始める。耕地は従来の4対1メートルの間隔を置き、1ヘクタール当たり2500本になり、密集させない。 樹の列の空間に雑草を残すことで、害虫管理をして、土から出た害虫をそのままにしておく。ジョゼー・マリアは雑草を間に残して、樹の列の剪定をする。除草剤も薬品も使わず、鎌だけを使う。「土は耕せば耕すほど、よくなります。 鍬がコーヒーにとって非常にいいことは確かです」と言う。


B



クリスタル マウンテン

定温倉庫保管

太陽の楽園、キューバ。カリブ海に浮かぶこの島から生まれたコーヒーの逸品がCRYATALMOUNTAIN"(クリスタルマウンテン)です。キューバの最高品質豆のみが、こう呼ばれます。"CRYSTAL MOUNTAIN"の名は、海抜1,000mの山岳地帯の水晶の産地にコーヒーが栽培されたことに由来します。
透明な陽光をいっぱいに浴びる斜面、腐食に富んだ独特の土質、そして一年中ほとんど変わることのない気温。まさにコーヒーの楽園ともいえる絶妙の自然の中で、「褐色の神酒」と呼ばれる、まろやかな香りの一粒一粒が生まれま
た。

ジャマイカのお隣の国、キューバ産の豆であるクリスタルマウンテンは、ブルーマウンテン同様、異常気象の影響を受け、今年の収穫はほとんど出来なかった状況です。昔から、日本側が設備投資をするかわりとして生豆の供給を受けるというような物々交換的な取引が行われていたそうで、軍が持っていた豆を分けてもらったりして、今年の需要量をなんとか確保したと言う状況のようです。

ブルーマウンテンに似た味ではありますが、やはり、品種が特定できないなど、品質的にはブルーマウンテンより劣ります。味にも、汚れや濁りが出ますが、カリブ海系豆の特徴である口当たりのまろやかさが、何よりも魅力的だと思います。


E



グアテマラ エルインヘルト ウーノ
GUATEMALA EL INJERTO T

品種:ブルボン種100% 天日乾燥
定温倉庫保管

1879年に国に登録された歴史のある農園で、ウエウエナンゴ地区でのコーヒー栽培の草分け的な農園です。この農園は、グアテマラ北西部ウエウエナンゴ県のメキシコ国境に近いLA Democracicaの町から谷沿いに深く入ったLa Libertad という村に位置し、海抜4900〜6600フィート(1500m〜2000m)の斜面にあり、敷地面積750ヘクタール(コーヒー栽培エリアは300ヘクタール)で非常に良質のコーヒー栽培に適した地形を有します。この地区は平均気温が16〜28度と冷涼で、年間降水量1800〜2000mmと適度な湿度があり、有機物質に富んだ火山性の土壌を有します。明確な乾季が均等な開花熟成を生み、結果として最上級の酸味・ボディ・味わい・ほのかなワインのようなアロマを備えたコーヒーを供給します。農園は大変よく手入れされており、コーヒーの樹の形、枝の勢い、葉の色、つや、実の付き方、大きさ、多さ等が一目で判ります。栽培するコーヒーは、ブルボン種が70%・カツアイとマラゴジーぺが30%で、それぞれエリアを区分けして植えられています。
堆肥にはミミズを使って作り出した有機物質を使用するなど環境にも細心の注意を払っています。敷地内の350ヘクタールの天然雨林は、動植物の完全自生を維持すると共に、この農園に最適な気候をもたらし、山中に沸く泉からは豊富で良質な水量を確保する事が出来ます。収穫時は完熟赤実のみが手摘みされ、グアテマラの伝統的な水洗処理工程を守って精製処理されます。山から流れて来る豊富な湧き水を利用し、果肉除去・洗浄された後、60〜72時間をかけて醗酵槽に浸けられて熟成し、充分に甘味を持ったパーチメントが丁寧に天日乾燥されます。又農園独自にドライミル選別工場を所有しており、収穫・水洗処理・乾燥・選別。輸出用パッキングまでの工程を一貫して行っております。良いコーヒーを生産される為にオーナー自身の徹底した研究管理の元で伝統的なグアテマラコーヒー生産技術に守られて出来上がったコーヒーは素晴らしい味わいを持ち、特にブルボン種は特有の豊なフレーバーがあり、クリアでありながら濃い甘味・酸味を併せ持ち、後口には程よい余韻が楽しめます。



F



マンデリン トバコ
MANDHELING TOBAKO

定温倉庫保管

TOBA高原とその周辺は、肥沃なことで昔から知られており、この地域は、今でも活発な火山地域であります。TOBA高原は、今のTOBA湖の周辺の地域を指し、この地域の土地が肥沃である事は、1000年前のTOBA山の噴火と密接に関係しており、TOBA湖は、この時の噴火によって出来ました。研究者によると、この噴火は、TOBA山の山頂の一部を吹き飛ばし、それが落ちることによって、噴火口をふさいだと言われるくらい、とても大きなものであったそうです。その噴火口をふさいだ土砂は、現在、SAMOSIR島として知られています。
その後、吹き飛ばされた部分と噴火口をふさいだ土砂の間に出来た広大な谷間に徐々に水が溜まり、そこが現在のTOBA湖と呼ばれています。10年ほど前にTOBA高原にコーヒーが植樹され、今ではかなりの輸出量を占めるまでになりました。
この地域は、コーヒー栽培に適しており、ここのコーヒーは、味、こく、共に優れたものとして珍重されています。沿岸は東洋のスイスと呼ばれる避暑地で、東岸に風光明媚なプラパットの町があります。


G



マンデリン ゴールドトップ

天日乾燥・定温倉庫保管

スマトラの北部に位置するリントン地区の限定農園より完熟チェリーを手摘みしてお届けします。細心の注意を払って精製されたゴールドトップは最終仕上げまでに、セミウォッシュド加工を施し、天日乾燥後脱穀してグリーンビーンズにされ、更にその後再び乾燥工程を経た後、2回のスクリーニングと4回のハンドピックを含めた選別が行われる厳選された最高級コーヒーです。芳醇なこくと香りをお楽しみください。
精製工程
1)生産地の集荷業者は農民より直接赤く熟したコーヒーの実だけを買い付ける。
2)コーヒーの実はすぐに果肉除去されパーチメントが取り出される。その後、パーチメントは小さな水槽で水洗される。(パーチメントの表面のヌルヌルをきれいに取るのが目的でやく1〜2分)
3)水洗されたパーチメントは天日乾燥され、コーヒー生豆(グリーンビーンズ)に脱穀される。このコーヒー豆はまだ水分含有が40%と高いので、その後、コーヒー豆は水分含有量が12.5%になるまで、更に天日乾燥される。
4)充分乾燥されたコーヒー豆は選別工程に入り、比重選別/風選/スクリーン選別によりシルバースキン、小さな豆、欠け豆、異物等が取り除かれ、更に手選別でグレード1の段階まで厳選される。



H



コロンビア アピア

品種:概ねティピカ種・ 天日乾燥
定温倉庫保管

コロンビアは素晴らしいマイルドコーヒーです。それでも一部には、最近のコロンビアは味が落ちた、という声があります。昔のコロンビアは、もっと甘い、まろやかな味がしたという声もあります。バリエダ・コロンビア種やカツーラ種のコーヒーが、コロンビアコーヒーの生産の大部分を占めるようになってしまった今、かつてのコロンビアンマイルドは、完全に姿を消してしまったのでしょうか?このテーマを追い求め、産地をひとつ、ひとつ調べ上げるのに、随分と長い時間が必要でした。最後に到達した ひとつの村、そしてコーヒー、それが ”APIA” (アピア)です。APIA村は、標高1,850mの山上にあります。村の周囲にある農園には、ティピカ種の樹々が、昔ながらの姿で赤いチェリーを実らせています。時の流れは深い谷間を通り抜け、APIA村は静かに取り残されているようです。”WTR APIA”は、このAPIA村から集荷された、パーチメントビーンズを更に厳選のうえ厳選、そして、心を込めた手選別により作られます。コロンビア本来の味を、時間を超えて、皆様にお届けする為に、全ての妥協を排除しました。本物のコロンビアン・マイルドと呼べるコーヒー”APIA”。もし、あなたが昔のコロンビアをご存知なら、ぜひ、その味を”APIA”でお確かめて下さい。また、もしご存じなければ”APIA”でその旨さを味わってみてください。

J



ブラジル モンテアレグレ農園 ジェヌインブルボン SC17/18

品種:ブルボン種100% 天日乾燥
定温倉庫保管

ミナスジェイラ州南部、標高3300〜3600フィートのアルフェナス郊外に位置し、SPECIALTY COFFEE ASSOCIATION OF BRAZIL (BSCA)メンバーでもあるモンテアレグレ農園で生産されています。2700ヘクタールと言う広大なモンテアレグレ農園の一部には、162ヘクタールのブルボン種専用区域が設けられ、完全に区別された生産方法によって栽培されております。十分な栄養がコーヒー豆に届くように、通常よりも植え付け感覚が広く取られ、その結果、5月〜6月の収穫時期には、真っ赤なチェリーが深い光沢と張りを持つようになります。このチェリーは、大切に手摘みされ、すぐに水洗いされます。その後、果肉は除去され、甘味成分を含んだ粘質部分を残した状態で、ゆっくりと天日乾燥されます。こうして出来たパーチメトビーンズは、テューリャ(木製のサイロ)によって、自然乾燥させながら十分な熟成期間が与えられます。新鮮な味わいと甘味、深いこくを作る為に、船積一週間前までパーチメント保管されていたコーヒーは、オーダーごとに脱穀され、まずBSCAの登録第者認定機関によって、品質検査が行われます。この品質検査によって合格したコーヒーだけが受けるBSCAマークは、伝統的な製法と、近代的な品質基準を兼ね備えたコーヒーにだけ贈られる「ブラジル高品質コーヒー」の証となります。




K






BRAZIL
Cup of Excellence

Competition

Sitio Monalisa

モナリサ農園

農園名:Sitio Monalisa (モナリサ農園)

品種    Bourbon (ブルボン種)

農園主:Sandra Helena Dias Pereira(サンドラ ヘレナ ペレイラ)

精製方法:Pulped Natural パルプドナチュラル)

国際審査得点:85.00
順位:25位 

農園面積:17.00 Hectares      9.50 Hectares(コーヒー)

 

地域:Minas Gerais (ミナスジェライス州)
地区:Carmo de Minas (カルモ デ ミナス市) 南ミナス

特徴  : tangy, milk chocolate note
風味のある・ミルクチョコレートのような

Lot#: 25 Sandra Helena Dias Pereira - Sitio Monalisa

Lot#: 25 Sandra Helena Dias Pereira - Sitio Monalisa

  

 モナリサ農園はセルタングループが5年前に購入した農園で、スペシャルティコーヒーに特化した農園です。メインの品種はブルボン、標高1200m、年間降水量は平均1850mm。 サンドラ夫人はAPROCAMCOCARIVEに参加しています。APROCAMとはスペシャルティコーヒーの品質とマーケティングを改善させてくことを目的とした協会です。

  モナリサ農園は傾斜面が多いのでコーヒーの収穫は手作業で行われます。収穫した実が地面に付くと品質が悪くなるので布を敷いて地面に付かないようにしています。収穫後、実はセルタングループの一員であるサンタルシア農園に運ばれます。そこで水で洗い、パルパーにかけ天日乾燥されます。次に乾燥機で乾燥し、トゥーリャに入れてしばらくおきます。さらに豆をもう一度乾燥機にかけ、水分率が10.5%になるまで乾燥させます。最後にまたトゥーリャで30日間寝かせます。

 モナリサ農園はコーヒー豆の品質向上、カップクオリティの向上に常にとりくんでいます。毎年、全てのコーヒーロットをカップテストし、記録しています。スペシャルティコーヒーには生産者の細心の注意と多大な努力が必要です。トレーサビリティはコーヒーの特徴をきちんと理解するのに絶対必要ですが、また木の植え替え時期や新しく植える木の樹種などを決めるときにも絶対必要です。






2006 Cup of Excellence El Salvador

El Cashal

−エル・カサール農園−

オーナー・・・・・・Maria Alicia Castillo de Magana
地区・・・・・・・・Ahuachapan(アウアチャパン)
品種・・・・・・・・Bourbon(ブルボン)
標高・・・・・・・・1350m
農園面積・・・・・・24.5ha

エル・サルバドルは、北と西をグァテマラと、と東はホンジュラスと国境を接しています。小さな国ですが、多くの火山があり、肥沃な火山灰性の土、高い山々がコーヒー栽培に適しています。また、原種に近いブルボン種が多く残っているため、香りのよいコーヒーが多いことで有名です。

エル・カサール農園はエルサルバドル西部のアウアチャパン県にあります。1940年代まではコーヒーの木もまばらで茨に覆われ、荒れた農園でしたが、先代のホセ・ルベン・マガーニャ・ゲレロ(Jose Ruben Magana Guerrero)によって美しい農園になりました。現在は彼の娘、マリア・アリシア・カスティージョ(Maria Alicia Castillo)、夫のロメロが農園を切り盛りしています。

「今回のカップ・オブ・エクセレンスで受賞したコーヒーは、ブルボン種の最高の完熟実だけを注意深く収穫したものです。

昨年の火山の噴火によって、熱い火山灰が農園に大きなダメージを与えましたが、今年こうしてCOEに受賞することができ、農園が元通りに戻ったことにほっとするとともに、表彰されるような「最高のコーヒー」を作ることができたことは一家にとって大変うれしいことです。」とマリアは語っています。今回の落札で得たお金は、もっといいコーヒーを作るための設備、コーヒーの木の植え替え、そして、農園の従業員のために使われる予定です。周知の事実のようにカップオブエクセレンスのコーヒーには、雑味がなく、際立つ高品質のスペシャルティーコーヒーだけが持つ、特有の風味、口に含んだ量感、心地よいアロマと活き活きとした甘さが引き立つフレーバーを兼ね備えています。そこには農園での作業の最終段階までの努力がよく伝わってきます。







 




 San Rafael    
〜 サン ラファエル農園 〜

農園名    : サン ラファエル(San Rafael
オーナー  : サムエル ポラス ウルタード(Samuel Porras Hurtado
場 所  : モニケイラ Moniquira
地 域  : ボヤカ県Boyaca
標 高  : 1800 m
品 種  : カツーラ100% (Caturra)
農園面積 : 7.5 ha (コーヒー 6.7 ha)
処理方法 : フリーウォッシュド(Fully Washed)
その他  :  100 % シェードツリー
審査得点 :  84.33
フレーバー:  ジャスミンのような甘さ、オレンジの花 (floral sweet jasmine, orange blossom)

毎年すばらしい品質のコーヒーが選出されるCup of Excellenceオークション。本年度のコロンビア ファーストハーベストは、予選を勝ち抜いた23 LOTが、カップオブエクセレンスの称号を勝ち得ました。周知の事実のようにカップオブエクセレンスのコーヒーには、雑味がなく、際立つ高品質のスペシャルティーコーヒーだけが持つ、特有の風味、口に含んだ量感、心地よいアロマと活き活きとした甘さが引き立つフレーバーを兼ね備えています。
≪農園背景≫サミュエル氏はこれまで45年間の自分の人生を全てコーヒー栽培に捧げてきました。20年前に妻マリアと結婚し、3人の子供たちは今、日々の農作業を手伝ってくれています。サン・ラファエル農園は1988年に買い取ったもので、長年ここで品質の高いコーヒー栽培が取り組まれてきました。彼はまた、村や郡のコーヒー生産者委員会でも活発に活動しています。
≪環境保全≫農園はガモス(GUAMOS)、ガラポス(Galapos)バナナなどの木によって100%シェードツリーに覆われています。農薬は一切使用せず、コーヒーパルプ(コーヒーの実の皮)で有機肥料が作られています。

≪コーヒー栽培と処理≫農園には1ヘクタール当たり4,000本のコーヒーの木が植えられています。肥料やり、病気や害虫の防除、収穫などはすべて手作業で行われています。ブロッカ(害虫)の防除も完璧で、老木は切って、若い苗木に植え替えています。 水洗処理ではきれいな水だけを使って環境に配慮した方法で行われています。

N



ハワイコナ エクストラファンシー グリーンウエル農園

【地域】     ハワイ州ハワイ島コナ地区
【品種】     ティピカ
【精製】     ウォッシュド、天日乾燥
【グレード】 スクリーン19
【収穫時期】 8〜1月
【農園主】 現在は3代目のトム・グリーンウェルが農園経営を担っています。この農園の歴史は古く、初代のヘンリー・ニコラス・グリーンウェルは1850年に英国から コナに移住し、40年以上の歳月をかけて現在の農園を作り上げました。1873年にはウィーンで開催されたワールドフェアエクスポにてコナコーヒー功労賞を受賞しています。
コナ地区のケアラケクアにある50エーカーの農園は海抜1500フィートのところにあり、農園に隣接する初代グリーンウェルの家は現在コナコーヒー歴史博 物館として利用されています。農園内にはなんと!樹齢100年のコーヒーの木があり、コナコーヒーの歴史を感じさせます。  
【産地】 コナ地区は、ハワイ諸島で一番新しくて大きい島、ハワイ島の西側でマウナロア山(4200m)の麓に位置します。コナコーヒーと呼ばれるに相応しい地区は4 つに分けられます。北からホルアロア、ケアラケクア、キャプテンクック、ホナウナウです。また、コナコーヒーは、800フィート前後を南北に走るハイ ウェーによって、マカイ(海)コーヒーとマクア(山)コーヒーに分けられます。

【極選】 過去のデータに基づいて生産量、品質向上に成功し、農薬を必要最小限にとどめ、できる限り自然栽培の維持の努めています。日系移民のよって開発された『ホシダナ』と呼ばれる移動屋根式の乾燥場で7日間天日乾燥されています。

 


O


モカマタリ アールマッカ


見渡す限り砂と岩のアラビア半島、シバの女王伝説が今も生きる国イエメン。砂漠を越えて吹きつける熱い風をシュワイブ山
(3660m)を最高峰とする南北に走る山脈がさえぎり、山々の裾野に雨をもたらしていたことからアラビア半島の中でもここだけは緑に恵まれ、その昔「幸福のアラビア」と呼ばれました。少ない雨量と農地に適した土地がわずかしか無いため、農民たちは標高1000m〜3000mの急な山の斜面を親子代々300年営々と開墾し見事な段々畑を作りあげました。

1月〜4月雨にあわせて香水の様な香りをあたりに漂わせて白い花が開き、乾季には干上がった川床に穴を掘って水を汲み上げ、10月から12月赤い実を一粒一粒大切に摘み取ります。地面に丹念に小石を敷きつめその上に摘み取った実をならべ天日乾燥します。十分乾燥して黒色になったところで昔ながらの方法使い継がれた古い石臼で脱穀します。石臼で脱穀しますので豆が割れたり欠けたりしてこれがマタリの特徴となっています。1628年のとある日、オランダの商船がモカ港に立寄りコーヒーを買い母国に持ち帰ったことから、コーヒーはヨーロッパへそして全世界へと広まりました。モカ港(Al Makha)からモカの、アラビア半島からアラビカのそれぞれの名前が生まれました。精製方法が昔ながらのため、時には外見がみすぼらしくなったり、時には不十分な乾燥のため味が悪くなったり、非常に気難しいコーヒーですが口当たり柔らかく香しくほかに無無い独特な味です。

P




 モカ イルガチェフェ

シダモ・コーヒー・エリアの南端から険しい道沿いに車を走らせますと、イルガチェッフェ村(標高2,500m)までの約35km間にコーヒーが大切に栽培されているのが目に映ります。肥沃な黒土に恵まれ、川と森と湖に囲まれた美しいイルガチェッフェ村のシンボルは、近在のAbaya湖で、エチオピアの人々が心から愛する湖の一つに数えられています。この地域で生産が始まったのは、1950年代とコーヒーの生産文化からすると比較的新しいのですが、紅茶にも似た特徴的なフレーバーとフル・ボディーのカップで、このイルガチェッフェエリアのコーヒーが”YIRGACHEFFE”の名で急速に取引されるようになりました。現在ではアメリカ、北欧のスペシャルティー・コーヒー市場で人気を博している関係から、非常に手に入れ難いコーヒーの一つにもなっていますが、あえて生産エリアを広げることなく、限られた生産エリアで、年間生産量が500-600tしか生産されない貴重品にもなっています。より狭い範囲の産地を限定する事で、より独特なフレーバーとリッチ・ボディが際立ちます。


Q



Yirgachaffe Mocca IDIDO natural

地 域: エチオピア、シダモ州、イルガチャフェ地区、イディド地区
業 態: 小農家(ガーデン・コーヒー)
標 高: 1,750-2,250m
生産量: 600
収穫期: 9月〜12
加工方法: 非水洗式
乾燥方法: 天日乾燥
輸 送: リーファーコンテナ
保管方法:定温倉庫(15度設定)

 本アイテムは「イディド・プロジェクト」による芳香抜群のコーヒーです。
ナチュラル(非水洗式)イリガチェフェは本邦初となっております。
弊社とパートナーシップを組む輸出業者が世界一の高品質を誇ると言われている
エチオピア・イリガチェフェの中でも、優良な農家が集積するイディド・エリア
に水洗工場を設立。同地において本来水洗工程へと廻されるはずの完熟
レッドチェリーの一部を、非水洗式工程にまわし、天日乾燥処理しております。
芳醇でシトラス系(シトラス系とはいえ甘さ内包)のアロマが際立つ逸品となっております。




S




olombia El Santuario Estate
Tipica

コロンビア国カウカ県は最高品質の珈琲産地として世界的に有名です。そして、その珈琲は
濃厚で完璧なボディ、豊かでエキゾチックな香り、明瞭でバランスの良い酸を持っています。
コロンビア中央山岳地帯の中、エコトポA−218地区(ECOTOPO 218−A/ポパヤン、タンボ、
カヒビオ、ピエンダモ)は、日照、降水量、標高、土質等の条件の揃った珈琲の産地です。
カウカ県の中心に位置するこの地域はポパヤン高原と呼ばれ、昼夜の気温差が非常に大きく、
豊かな降水量にも恵まれ、高品質の珈琲生産に適した土地です。サンチュアリオ・エステートは、
コロンビア第2の都市カリから南へ96km、植民地時代から続く都市ポパヤンから北へ24kmの
カヒビオに位置し、南東にはプラケ火山(標高4646m)が見えます。
サンチュアリオ・エステートの農園主カミーロ・メリザルジ氏は、元々放牧地であったところに
約30年以上前の古きよき時代のコロンビアンマイルドコーヒーを復活させるべく、なお完全に
サスティナブルな条件下(土壌保全・地域社会への貢献、生物多様性の保護)でコーヒーの生産に
取り組むべく、一から農園を設計し、1999年にこのプロジェクトをスタートさせました。
サンチュアリオ・エステートでは、スペシャルティコーヒーの世界で「至高のエステートコーヒー」を
生産する為に、苗木の播種からコーヒーの収穫、精製に至るまで非常に高いクオリティを持った
作業マニュアルを作り上げています。農園は標高1850m〜2100mの丘陵地にあり、
敷地面積は260ha、このうち188haにコーヒーが作付けされています。農園の内外には
、巨木が林冠をつくる豊かな森林が広がり、鳥やその他の野生動物の住居となっています。
コーヒーは、在来種の良い苗木のみを選定し、85%がティピカ種、その他はブルボン種(10%)、
マラゴジッペ種、モカ種が少量づつ植えられています。農園では、農場を0.25haごとのユニット
(区画)に分けて整備されており、シェード、施肥、除草、収穫などの作業管理をしっかりと行います。
シェードにはマメ科のテフロシアをメインに植え、土壌内で窒素固定を実施し、葉の展開と
チェリー育成に必要な無機質の土壌内維持を徹底管理しています。肥培管理は有機肥料の
投与を行い、標高が高い為害虫の問題は希少で農薬の散布は行っていません。
2005年5月サンチュアリオ・エステート・プロジェクトがスタート(1999年)して最初の
本格的な商業ベースの収穫を迎える事ができました。
初年度ティピカ種100%の素晴らしいコーヒーです。ボディがあり、
高地産ティピカコーヒーがもつ「ドライでかつスウィート」、
ワインにも似たフルーティさが特徴的なコーヒーです。

サンチュアリオ・コミュニティ・プロジェクト(地域社会への貢献)
コロンビアでは、中規模、大規模のコーヒー農園でも地域社会への積極的な貢献を
行っているところはほとんどありません。サンチュアリオ・エステートでは、
1999年よりスペシャルティコーヒーと共に薬草や果樹を植え、養蜂や
エコツーリズムを行い、環境にやさしい持続可能な農園つくりに取り組んできました。
環境保全への取り組みは、直ちにコーヒーの品質につながるわけではありません。
しかし、自然との調和の中で育ったコーヒーの実はゆっくりと熟し、将来にわたって
最高品質のコーヒーがもたらされることでしょう。プロジェクトでは当農園で
成功した技術、知識、経験をまず、近隣のパエズ村に提供して、
プロジェクトのモデル(方式)をつくり始めています。そして、村の人々が将来にわたって
持続安定した生活が送れるように今後もこうした取り組みに力を入れていきます。





         

サルバドルコーヒー
パカマラ

商 品 名 エルサルバドル パカマラ
農    園 Finca Los TresHermanos(トレス・エルマノス農園)
農 園 主 Mario Acosta(マリオ アコスタ氏)
標    高 1,200m
品    種 acamara 100% (パカマラ100%)
栽培 面積 パカマラ 5.5ヘクタール
   区 Ahuachapan(アウアチャパン)

 『パカマラ種』は、ブルボン種の突然変異種の「パカス種」(Pacas)と「マラゴジッペ種」(Maragogype)をかけあわせた品種で、エルサルバドル特有の品種です。マラゴジッペ種のように非常に大粒ですが、ゲイシャ種にも似た素晴らしい香りをもっており、カップオブエクセレンスなどの品評会・オークションでも高い評価を得て近年非常に注目を集めています。しかし、現在のところあまり広まっておらず、希少な品種となっています。

 エルサルバドルの西に位置するアウアチャパン県アタコ村のトレス・エルマノス農園でスペシャルティコーヒーパカマラは収穫されます。シェードツリーの下で、この希少なパカマラ種をわずかに5.5ヘクタールで栽培しており、今期収穫された30袋を輸入することができました。世界の注目を集める香り高いコーヒーを是非お楽しみ下さい。